PRECOG CASEは、PRECOG Gallery(東京・渋谷)のアネックスギャラリーとして群馬県館林市の旧館林市庁舎内スペースTBRIにオープンしました。記念すべき第一回企画展は「館林動物園」。PRECOG Galleryが扱う作家の作品に加え、世界に誇るべき日本のフォークアートの中から、動物モチーフとなるものを展示(一部販売)いたします。

 

企画展「館林動物園」(2023年11月〜2024年1月予定)

【出品作家】
▪️高野夕輝(彫刻家) 「おすわりちゃん」(浦幌町産ヤチダモ、蜜蝋、2023)、「イヤーベア」(浦幌町産ハルニレ、2023)
北海道・鹿追をベースに木彫りの熊と山の作品を制作する高野夕輝。有名現代美術家のファブリケーターとして活躍後、家具製作などを経て木彫家に。2023年7月には個展「スタア from the Northland」を代官山ヒルサイドテスにて開催し、大きな話題を呼びました。北海道の木彫り熊の最新形にして、現代アートコレクターからも熱視線を集める高野の今回の出品作「おすわりちゃん」は、高野の代表的シリーズ「くまちゃん」の過去最大サイズとなる大作です。またもう一つの出品作となる「イヤーベア」は、毎年一つだけ制作されるものですが、今回は「PRECOG CASE」のオープンに合わせての発表となりました。こちらも過去作と比べ大きなものとなります。

▪️鬼海弘雄(写真家)
鬼海弘雄は2020年に亡くなるまで、主に「ポートレイト(浅草)」「街(東京の風景)」「インド」「アナトリア」の4つのテーマで撮影を行いました。すべてが鋭い洞察力と深い精神性を兼ね備えていますが、中でも40年間浅草に通い続け、気になる人に声をかけては浅草寺の壁をバックに撮影したポートレートの連作は世界的にも評価が高く、2004年には写真集『PERSONA』が土門拳賞を受賞しています。現在ではユニークな視点とアプローチから、フォトグラフィの世界のみならず、現代アートとしても注目され、その作品は有名アートフェアなどにも出品されています。今回は主要4シリーズの中から、動物がモチーフに含まれるものだけを厳選。すべてが、本人の手で生前に焼かれたオリジナルプリントです。鬼海はプリント技術でも評価が高いですが、その作品数は極限られたものであり目にできる機会は希少です。

▪️坂巻弓華(画家)   「小さな花束をつくるひと、お昼ごはんは胡瓜のサンドウィッチ」(F15号、アクリルガッシュ/キャンバス、2023)
独特な世界観の絵画と、絶妙に力の抜けたワードセンスで人気を集める画家の坂巻弓華。中でもポートレイト作品の人気は高く、国内外から高い注目を集めています。PRECOG Galleryでは2023年6月に個展「どこかから焼き魚のいい匂いがした、みたいな小さなこと」を開催し、大きな話題となりました。今回の出品作「小さな花束をつくるひと、お昼ごはんは胡瓜のサンドウィッチ」は、館林動物園内ではエサ係をつとめます。

▪️藤森照信(建築家) ※今回作品の販売はございません。展示のみとなります。
現代日本を代表する建築家・建築史家の藤森照信。主な建築作品には神長官守矢資料館(長野)、タンポポハウス(東京)、草屋根(ラコリーナ近江八幡、滋賀)、多治見市モザイクタイルミュージアム(岐阜)などがあり、「人が呼べる建築」として唯一無二の存在感を示しています。また、高過庵や空飛ぶ泥舟など茶室作品の評価も高く、現在では国内外のミュージアムに多数収蔵されています。今回は、藤森が設計した建築のためにデザインした2つの椅子を展示いたします。

 

【その他出品作品】
海外では現代アートやモダンファニチャーと組み合わされることも多いフォークアート。今回は日本のフォークアートの中から、トップピースと呼べる作品をいくつか紹介します。

⚫︎神馬(江戸時代、岐阜)
奈良時代から祈願の際に馬を神社に奉納する習わしが日本にはありました。それは後に絵馬へと姿を変えるわけですが、その過渡期には馬の像を生きた馬の代わりとして奉納することもあったようです。本作はそうした「神馬」として奉納された木彫の馬。その表現には国籍を超えた現代アートのような趣があります。

⚫︎虎の足付きトルソー(幕末、産地不明)
もともとは張子の虎の型ですが、筋肉の表現は極めてリアル。顔がない分、むしろその肉体美は強調され、モダンな雰囲気を醸し出します。張子の型自体はすごく珍しいというわけではありませんが、これほどの表現性を持つ大きなサイズのものは、まず探して見つかるものではありません。


 

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〈PRECOG Galleryとは〉

工芸とアートの垣根は今後ますますなくなっていくと考えています。そして、それはデザインやフォークアートもしかりです。当ギャラリーでは、北海道の木彫り熊から、伝統工芸の第一人者が制作するアートピース、建築家による彫刻的な家具作品、知られざるフォークアートなど、所有したいと思わせる魅力があり、既成概念にとらわれないアート作品をご紹介します。